美容鍼灸・経絡アロマトリートメント
東京恵比寿・広島の女性限定サロン

冷え症の治療方法

いつも手足が冷たくて、季節に関わらず寒さを感じる……そんな「冷え症」で悩んでいませんか? 特に女性に多く、「万病のもと」ともいわれている冷え症は、放っておくとさまざまな体調不調を引き起こします。「体質だから仕方ない」とあきらめている人もいるかもしれませんが、生活習慣を見直すだけでも改善や予防が期待できます。ここでは、冷え症の原因や予防・改善方法、治療方法について解説していきます。日ごろから冷え予防を心がけて、元気な毎日を過ごしましょう。

冷え症とは?

冷え症とは

冷え症は、主に身体の血行不良や体温調節をつかさどる自律神経の不調によって起こります。血流が悪くなると全身に血液が行き届かなくなり、手足の先の血管の血行が悪くなります。そのため、手足を中心に身体が冷たく感じる状態になるのです。気温とは関係なく「手足がいつも冷たい」「いくら厚着をしても温まらない」などの症状があり、季節を問わず不調が現れます。さらに冷え症は、頭痛や肌荒れ、生理不順や生理痛といった女性特有の悩みなど、思わぬ症状の原因になります。

冷え症の症状

人間の身体は通常ならば体温を一定の温度に保つようにできています。例えば、体温が上がり過ぎたら汗をかいて熱を身体の外へ発散させ、体温を下げようとします。発汗などの体温調節は自律神経がコントロールしているため、何らかの影響で自律神経の働きが崩れると全身の血流が滞り、手足の冷えをはじめさまざまな症状を引き起こします。

例えば頭痛。身体が冷えて血行が悪くなると、身体の緊張感が強くて頭を締めつけられ、首や肩にも重さを感じる緊張型頭痛になることがあります。また、冷房などの影響で体温が急激に変化すると血管の収縮が激しくなり、片頭痛を引き起こすこともあります。さらに、身体が冷えると免疫力が低下して、疲れやすくなったり風邪をひきやすくなったります。

冷え症は、肌荒れや生理不順など女性特有の悩みにつながっていることもあります。冷えから自律神経が乱れて新陳代謝が悪くなると、肌のターンオーバーにも影響し、シミやしわの原因となります。また、血行不良で顔まで栄養が行き届かなくなると、顔がくすんで見えたり、目の周りにくまができたりすることもあります。さらに、身体が冷えて自律神経がうまく作用しなくなると、ホルモンバランスが乱れて、生理不順などの生理のトラブルを引き起こすこともあります。

冷え症の種類

冷え症にもいくつか種類がありますのでご紹介します。

内臓型冷え症

手足は温かいのに内臓が冷えている状態で、おへそに手をあてたときに冷たく感じる方はこのタイプの冷え症です。内臓が冷えると免疫力や代謝の低下につながり、風邪などをひいたときに治りにくくなります。また、消化機能も低下するため、下痢や便秘などの腸の不調を引き起こすこともあります。

下半身型冷え症

主に腰から足先までの下半身が冷える状態で、更年期の女性や中高年の男性に多いといわれています。このタイプの冷え症は、ホルモンバランスの乱れや下半身の血行不良が原因となります。血行不良は主に筋力の低下が原因となっています。足の筋肉がポンプの役割を果たして血液を心臓に向けて送っているため、筋力が低下すると血液の循環も悪くなってしまうのです。そのため、下半身型冷え症は、女性だけでなく筋力が衰えはじめる中高年の男性にも起こります。頻尿の原因にもなります。
下半身の血行が悪くなると代謝が低下し、むくみを引き起こします。むくんだ状態が続くと下半身に老廃物が蓄積され、セルライトとなって固まり、血流がますます阻害されます。更年期の女性は代謝が急激に低下しはじめるため、このタイプの冷えで悩む人が多くなりがちです。

四肢末端型冷え症

文字通り手足の末端が冷える症状で、10~30代の女性によく見られます。若い女性に多い理由として、無理なダイエットや、おしゃれのために冬でも素足をさらすなど身体を冷やしがちであることが挙げられます。また、ダイエットなどで栄養バランスの偏った食事を続けていたり、身体を強く締めつける下着の着用などで血液の流れが悪くなっている人も、このタイプの冷え症になりやすい傾向があります。

冷え症の原因

冷え症の一番の原因は、自律神経の乱れなどから全身の血液循環がうまくいかなくなる血行不良と考えられます。自律神経の乱れや血行不良を引き起こす要因の多くは、日常の生活習慣の中にあります。

運動不足

身体の熱は筋肉が働くことによって作り出されます。そのため、運動不足や加齢などで筋肉が衰えると十分な熱を作ることができず、身体全体の血行が悪くなり冷え症になります。また、運動不足は代謝機能の低下も引き起こし、血の巡りを悪くします。

食生活の乱れ

栄養が偏った食生活や無理なダイエットも冷え症につながります。冷たい食べ物や飲み物が身体を冷やすのはもちろん、甘い物の食べ過ぎも冷えにつながります。チョコレートやクッキー、ケーキなど白砂糖を使ったデザートは、食後はいったん血糖値が上がり体温も急上昇しますが、下がり方も急激なので、冷えの強い人は余計に冷えてしまいます。

エアコンのいる部屋に長時間いる

自律神経が乱れて身体の体温調節機能がうまく働かなくなることも、冷え症の原因の一つ。体温調節機能を低下させる要因として考えられるのが、エアコンです。エアコンが効きすぎて、室内外の温度差が激しくなると自律神経の乱れを引き起こし、冷え症につながります。

その他の原因

冷え症のその他の原因には、女性ホルモンの乱れなどが挙げられます。生理前や更年期などに女性ホルモンのバランスが崩れると自律神経が乱れて冷え症につながります。また、足先の感覚がなくなるほどの冷えがある場合は膠原病の恐れもあ
ります。

冷え症が女性に多い原因とは

なぜ、女性に冷え症が多いのか不思議に思ったことはありませんか? その理由として、女性は男性より筋肉量が少ないことが挙げられます。筋肉量が少ないと体内で熱を生産する力が弱くなるため、男性よりも、女性のほうが冷え症になりやすいと考えられます。

さらに、女性のファッションも冷え症の要因になります。タイトな下着や洋服が身体を締めつけて、血流が悪くなってしまうからです。また、冬の屋外や夏に冷房が効いた部屋で薄着をしていたり、素足で短いスカートをはいたり、露出の多いファッションは身体を冷やしてしまいますので注意が必要です。

女性特有の身体の仕組みにも冷え症の原因があります。女性は子宮と卵巣があるため腹部の血流が圧迫されがちです。また、生理のときに赤血球が減少して貧血を起こすこともあります。赤血球が少なくなると身体中に酸素を運ぶ機能が低下するため、手足の冷えや倦怠感を引き起こします。

冷え症の予防・改善方法

冷え症の改善や予防には、生活習慣を見直し、身体を冷やさないようにすることが大切です。日常生活の中で気をつけるポイントや簡単な予防法をご紹介します。

食べ物

食生活で気をつけたいのは、冷たい飲み物、食べ物を控えることはもちろん、ミネラルやビタミンが豊富でバランスの取れた食事をすることと、甘い物を控えることです。甘い物は身体を冷やす作用があるため、特にアイスクリームなどの冷たいデザートの食べ過ぎには注意が必要です。

ごぼうなどの根菜類は身体を温めるとされており、アーモンドなどに含まれるビタミンEは血流を改善するといわれています。おなかに冷えを感じているときは、トマトやキュウリなどの夏野菜、生野菜のサラダは控えめにして、温かい物を食べましょう。

運動する

適度な運動で血液の循環をよくすることも、冷え症の予防・改善につながります。身体を動かすことで新陳代謝が促されると、血行がよくなり身体が温まります。ハードな運動でなくても、軽いウオーキングやストレッチ程度で十分でしょう。

冷え症に効くツボ

自宅で手軽にできる冷え症改善の方法に、ツボ押しがあります。冷え症の改善効果が期待できるツボをいくつかご紹介しましょう。

三陰交(さんいんこう)
くるぶしの内側の指4本分上にあるツボで、冷え症のほかにも貧血や生理不順に効果が期待できます。足首をつかむようにして親指をツボにあてて押します。左右のツボを同様に刺激しましょう。

太谿(たいけい)
内くるぶしのでっぱった部分とアキレス腱の中央のくぼみ部分にあるツボで、下半身のむくみなどにも効果が期待できます。くぼみの中央に人さし指をあててアキレス腱に引っかけるように押します。左右のツボを同様に刺激しましょう。

太衝(たいしょう)
足の親指と人さし指の間を骨に沿って指先からなぞり、行き止まる部分にあるツボで、肩こりや頭痛にも効果が期待できます。人さし指をツボにあてて足の中心に向かって手前に引きながら押します。左右のツボを同様に刺激しましょう。

関元(かんげん)
おへその中心から下へ指4本分の場所にあるツボで、下半身のむくみや全身疲労にも効果が期待できます。あお向けに寝て中指を中心とした指3本をツボにあてて押します。

入浴

シャワーだけで済ませるのではなく、湯船につかることも冷え症の改善に役立ちます。熱いお湯ではなく、ぬるめのお湯(38度~40度程度)に20分程度つかれば、副交感神経が活発になって血管が広がり、血行がよくなります。
湯船につかれないときは、足湯がおすすめです。足を温めると全身の血液循環がよくなります。40度のお湯に20分足をつけたところ、手の温度も約3度上がったという実験結果もあるそうです。

冷え症の治療方法

冷え症の中には、生活習慣を見直すだけでなく治療が必要なものもあります。また、漢方薬や鍼灸などを利用することで体質から改善し予防につなげることも可能です。

病院での治療

食事に気をつけて、運動やマッサージなどで血流改善を心がけても症状がよくならない場合、貧血や糖尿病などの病気が隠れている場合もあります。なかなか冷えが改善しないとき、冷え症のほかにも気になる症状があるときは、症状にあわせて内科、循環器科、婦人科などを早めに受診しましょう。どの診療科を受診すればよいかわからないという場合は、冷え症の専門外来を設けている医療機関もありますので、調べてみてもよいでしょう。

薬物治療

冷え症の治療には漢方薬が有効とされています。漢方薬には、新陳代謝を促進させるものや血行を改善するものなど効能別に種類がたくさんありますので、体質に合うものを服用することが重要です。また、日本では多くの漢方薬が保険適用になっていますが、中には適用対象外のものもあるため、最初にかかりつけの内科などで確認したほうがよいでしょう。

冷え症に使用される漢方薬としては、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)があります。この漢方薬には血行とむくみを改善する成分が含まれており、冷え症のほか生理痛や貧血などの症状にも使われます。桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)は、血液循環を促進することで血液の流れをスムーズにし、冷え症や生理不順を改善する効果を期待できます。漢方薬には血行を改善するものや自律神経を整えて新陳代謝を促すものなどがあり、冷えの改善だけでなく、肌荒れなど他の症状の改善にも効果が感じられることがあります。

整体院

マッサージや整体で冷え症が改善されるケースもあります。マッサージで筋肉のこりをほぐすことで血流が改善されたり、リンパマッサージでリンパの流れが改善されて新陳代謝がよくなったりすることで、全身の血液循環がよくなり冷え症改善につながることはイメージしやすいのではないかと思います。
では、整体で冷え症が改善されるというのはどういうことでしょうか? それは、骨盤のゆがみが冷え症の原因になっていることもあるからです。姿勢の悪さなどから骨盤がゆがんでしまうと下半身の血行が悪くなり、余分な水分や老廃物をため込んで固まるセルライトがお尻や太ももにでき、冷え症がさらに悪化してしまいます。そこで、整体で骨盤や身体のゆがみを治して血流と代謝を改善することが、冷え症の治療につながります。

鍼灸

鍼灸治療によっても冷え症を改善することが可能です。東洋医学では、「気」の巡りが滞ると冷えの状態になるという考えから、まずは気の巡りを改善する治療を行います。具体的には、気のエネルギーを体内に循環させ筋肉や血管の状態を整える「肝(かん)」、水分代謝機能等をつかさどる「腎(じん)」、栄養吸収を促し身体中に水分を循環させる「脾(ひ)」の、3つの機能をまず回復させることを考えます。

一例としてカリスタでの治療をご紹介すると、肝、腎、脾の機能を高めるため下記のような施術を行います。

◎身体の中心の気の通りを改善するために、おなか周りにあるツボに鍼をします。

◎「脾」の機能を整えるために、膝の近くにあるツボや内くるぶし上部にあるツボに鍼をします。下半身の冷えがひどい場合は、温めるために同じツボにお灸もします。

◎上半身は熱いけれど下半身が冷えているタイプの冷え症には、「肝」の働きを補うために、足の甲にある「太衝(たいしょう)」と、足の小指にある「至陰(しいん)」というツボに、それぞれお灸をします。

◎「肝」の機能を回復させるために、うつぶせに寝ていただき肩甲骨下のラインから脊髄に向かったあたりのツボにお灸をしていきます。

◎「腎」の機能を回復させるために腰にあるツボにお灸をします。

◎足の冷えと身体全体の疲労回復のために足裏にあるツボにお灸をします。

冷え症は放置せずに早めの対策を!

性別を問わず冷えはつらいものですが、特に女性の場合は思いもよらないさまざまな不調につながる場合があります。冷えが原因で自律神経が乱れ、ホルモンバランスが崩れてしまうと、セルライトが蓄積されやすくなって下半身太りにもつながります。また、血流が悪くなると全身に栄養が行き届かなくなり、その結果が顔のむくみやくまとなって現れることもあります。美容面のトラブルだけでなく、生理不順を引き起こしたり、血行不良のために熱や栄養が婦人科系の器官に届きにくくなって、不妊につながってしまうこともあります。

自分の冷えがどのタイプか知ることで身体が冷えている原因に気づくことができ、生活習慣の見直しにも役立ちます。漢方薬、整体マッサージ、鍼灸なども上手に利用しながら早めの冷え症改善を目指しましょう。

■美容鍼灸の施術動画-お灸編

冷えのお悩みは、CALISTA一番人気「粋華(すいか)」トライアルコース
「粋華(すいか)」トライアルコース

【本コラムの監修】

CALISTA 院長 CHIHIRO

はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師(鍼灸師)

・経歴
大学卒業後、TV局アナウンサー、PR会社勤務を経て、女性限定鍼灸サロンCALISTAを設立。雑誌・テレビなど掲載多数。多種の口コミサイトで高い評価を集める。美容鍼・経絡美容鍼灸の第一人者。著書に『~ココロとカラダがかがやく~ 美人のツボ』、『~女性限定鍼灸サロンが薦める~ 美ツボBOOK』がある。

・所属
伝統鍼灸学会
全日本鍼灸学会
日本鍼灸師会
東京都鍼灸師会